不動産営業の現場では、どれだけ頑張っても契約がなかなか取れない時期があります。毎日飛び込み営業や電話営業をしても結果につながらないと、「自分はこの仕事に向いていないのでは」と不安になり、精神的にも追い込まれてしまいます。私自身も入社1年目に3ヶ月間、まったく契約が取れなかった時期がありました。そのときの経験をもとに、どうやって立て直し、成果に結びつけていったのかを詳しくお話しします。
なぜ契約が取れないのか?原因を整理する
成果が出ないときは、感情的になりがちですが、冷静に「なぜ契約が取れないのか」を分析することが大切です。私が直面した原因を挙げると、以下のようなものでした。
- トークのパターンがマンネリ化していた
- お客様にとってのメリットを十分に伝えられていなかった
- 数字に追われて焦りが前面に出てしまっていた
- 提案先のターゲットがズレていた
特に「焦りが相手に伝わってしまう」というのは大きな問題でした。お客様に安心してもらうどころか、逆に不信感を与えてしまっていたのです。
契約ゼロが続いた私の体験談
入社直後、私は飛び込み営業で投資用マンションの提案をしていました。1日50件以上訪問しても、ほとんどが門前払い。運良く話を聞いてもらえても、クロージングに至らず、契約ゼロが続きました。数字の報告会では「どうするんだ」と追及され、帰り道で「もう限界かもしれない」と落ち込んでいました。
そんなとき、上司に言われたのが「行動量は十分だ。でも質が伴っていない」という言葉でした。私は量をこなすことだけに必死で、お客様一人ひとりに寄り添う姿勢が欠けていたのです。
立て直しのために実践した3つの改善
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トークの徹底的な見直し
営業先での会話を録音し、自分のトークを聞き直しました。「早口になっている」「一方的に話している」といった課題が見えてきたので、意識してゆっくり話す、質問を増やすようにしました。 -
ターゲット選定の修正
無差別に訪問するのではなく、将来の資産形成に興味を持ちそうな層をリストアップしました。例えば、30〜40代の独身会社員や、年収が一定以上ある方に絞ることで、提案が通りやすくなりました。 -
焦りを隠さず、正直に話す
「数字に追われている」雰囲気を消すために、まずは「地域の不動産市況をお伝えに来ました」と情報提供から入るようにしました。結果、お客様との会話が自然になり、信頼関係が少しずつ築けました。
契約が取れた瞬間のこと
改善を続けて2ヶ月目、ようやく初めての契約が決まりました。そのときは「売り込む」のではなく、「お客様が将来どんな生活をしたいのか」を聞き出し、それに合わせてシミュレーションを提案した結果でした。初契約の喜びは、営業人生で忘れられない瞬間です。
契約ゼロ時期を乗り越えるための具体的アドバイス
- トーク内容を録音・分析して改善点を洗い出す
- ターゲットを広げすぎず、見込みのある層に絞る
- 契約ではなく「会話の質」を目標にする
- 小さな成功体験(話を最後まで聞いてもらえた等)を積み重ねる
- 成功した先輩の真似をしてみる
まとめ
契約が取れない時期は、営業マンにとって必ず訪れる壁です。しかし、その時期をどう過ごすかで、その後のキャリアが大きく変わります。私も契約ゼロが続いた経験から「焦って売る」のではなく「お客様に寄り添う」ことを学びました。辛い時期だからこそ、改善のチャンスがあります。もし今同じ状況にある方がいれば、今日お伝えした方法をぜひ試してみてください。
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