不動産営業の中でも最も厳しいと言われるのが「飛び込み営業」です。突然訪問しても相手に話を聞いてもらえず、門前払いされることも多いでしょう。私自身も新人時代は1日50件以上訪問しても成果ゼロが続き、何度も心が折れかけました。しかし、初動の工夫を取り入れることで状況が少しずつ変わっていきました。この記事では、飛び込み営業で成果が出ないときに見直すべきポイントと、私が実際に効果を感じた工夫について詳しくお伝えします。
なぜ飛び込み営業はうまくいかないのか
飛び込み営業が失敗しやすい理由にはいくつかあります。
- 相手が突然の訪問に警戒する
- 最初の数秒で印象を悪くしてしまう
- 相手のニーズを理解する前に商品を売り込んでしまう
- 「断られる前提」で訪問しているため自信がない
私も当初は「資料だけでも見てください」とお願いするスタイルで訪問していましたが、相手からすぐに断られることが多く、会話すら成立しませんでした。
私が経験した飛び込み営業の壁
入社1年目の夏、1日中オフィス街を歩き回り、営業資料を抱えて50社以上を回りました。汗だくで訪問しても「忙しいから帰って」と言われるだけ。時には無視されることもあり、精神的にかなり追い込まれました。帰社後の報告会では「件数は足りているのに結果がゼロ」と上司に叱責され、自分に何が足りないのか分からずに苦しみました。
成果を出すために取り入れた初動の工夫
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切り口を「売り込み」から「情報提供」に変える
「投資用マンションのご提案です」ではなく、「この地域の不動産市況についてお伝えに来ました」と言うようにしました。情報提供のスタンスに切り替えるだけで、相手が少し耳を傾けてくれるようになりました。 -
訪問先の情報を事前に調べる
完全な飛び込みではなく、企業の業種や所在地の特徴を事前に把握しました。「御社の近くで新しい再開発が進んでいるので」と話すと、関心を持ってもらいやすくなりました。 -
第一印象に徹底的に気を配る
姿勢・笑顔・声のトーンを意識し、たとえ断られても「感じの良い人」という印象を残すようにしました。次回訪問につながる確率が高まりました。
初契約に至った体験談
初動を意識し始めて2ヶ月後、ようやく飛び込み営業から初めての契約につながりました。そのときは「御社の社員の方々の資産形成についてご参考になればと思いまして」と切り出し、将来のライフプランに沿った提案を行いました。相手から「実は興味があった」と言われたときの感動は今でも忘れられません。
飛び込み営業を乗り越えるための具体的アドバイス
- 最初の一言を「売り込み」ではなく「情報提供」にする
- 訪問前に相手の基本情報を調べ、話の切り口を工夫する
- 断られても落ち込まず、笑顔で終える
- 小さな成功体験(会話が続いた、名刺交換できた等)を積み重ねる
- 先輩のトークを真似して改善を続ける
まとめ
飛び込み営業で成果が出ないのは、営業マンなら誰もが経験する壁です。しかし、最初の数秒を工夫し、売り込みから情報提供へと切り替えるだけで状況は変わります。私自身も「契約ゼロ」の時期を乗り越え、少しずつ成果を出せるようになりました。飛び込み営業は辛いですが、経験を積むことでどんな環境でも役立つ営業力を養うことができます。
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