不動産営業という仕事は、華やかに見られる一方で、現場の営業マンは日々大きなプレッシャーを抱えています。契約を取れなければ数字が残らず、数字が残らなければ上司からのプレッシャーも強くなります。今日は、私自身の営業マン時代の実体験を踏まえて、「初動の大切さ」や「成功のための習慣」について具体的にお話しします。
飛び込み営業のリアルな現実
私は入社1年目、ひたすら飛び込み営業をしていました。特に担当していたのは、マンションの一室を使った不動産投資の提案営業です。1日に50件以上、企業のオフィスや個人宅に足を運びました。今振り返ると効率的とは言えませんが、当時は「量をこなせば成果が出る」という信念のもと、毎日朝から晩まで外回りをしていました。
しかし、現実は厳しく、最初の1ヶ月はまったく成果が出ませんでした。門前払いされることも日常茶飯事。「君のところとは取引しない」と冷たく言われることもあり、精神的にかなり追い込まれました。営業を続ける意味すら見失いかけたこともあります。
最初に学んだ「初動の重要性」
そんな中で上司から教わったのが、「アプローチの最初の一言を磨け」というアドバイスでした。最初の5秒で相手が心を開いてくれるかどうかが、その後の話の展開を大きく左右します。私はそれまで「資料だけでも見てください」とお願いする形で入っていましたが、これを「地域の動向をお伝えに来ました」と切り口を変えたところ、相手の反応がまったく違ったのです。
この経験から、営業における「第一印象」と「初動の一言」が契約率に直結することを学びました。
不動産投資営業で成果が出始めた瞬間
転機となったのは、入社3ヶ月目。私は「数字を追う」よりも「お客様のメリットに徹底的に寄り添う」意識に切り替えました。たとえば、お客様のライフプランを細かくヒアリングし、「節税」「年金対策」「将来の資産形成」といった文脈に落とし込むことで、提案の納得感が格段に高まりました。
すると、今まで門前払いだった方から「話だけ聞いてみよう」と言われることが増え、少しずつ契約につながるようになったのです。実際に最初の成約をいただいたときは、自分の力でお客様に役立てた喜びを強く感じました。
営業マンがぶつかる壁と乗り越え方
不動産営業マンの多くがぶつかる壁は、大きく3つあります。
- 契約が取れないことによるモチベーション低下
- 上司や会社からの強い数字プレッシャー
- お客様からの厳しい言葉や断り文句による精神的ストレス
私自身もこれらすべてを経験しました。その中で気づいたのは、「1人で抱え込むと潰れる」ということです。上司や先輩に相談し、成功パターンを真似すること。さらに、自分が得意な営業スタイルを少しずつ確立していくことが重要でした。
実体験から学んだ解決策
私が特に意識して取り入れた解決策を紹介します。
- トークの徹底的な録音・改善
毎日の営業をスマホで録音し、自分で聞き直すことで「相手が嫌がるフレーズ」「信頼感を与える言葉」を客観的に分析しました。 - 目標設定を小さく分解
「契約を取る」ではなく「今日は10件、相手に笑顔で返事をもらう」といった小目標にすることで、精神的な負担を軽減しました。 - お客様への徹底的な寄り添い
商品を売り込むのではなく、「お客様がどんな未来を望んでいるか」に焦点を当てることで、自然に商談が前向きに進むようになりました。
不動産営業マンが明日からできること
営業マンの仕事は苦しい部分も多いですが、小さな工夫を積み重ねることで必ず改善していきます。もし今、契約が取れずに苦しんでいるなら、以下の3つを明日から実践してみてください。
- 最初の一言を必ず工夫する
- 1日の目標を小さく設定する
- お客様の「未来」にフォーカスして話す
まとめ
私自身、不動産営業の現場で数え切れないほどの失敗をしてきました。しかし、その失敗から学んだ「初動の大切さ」「寄り添いの姿勢」「小さな目標設定」は、今も営業やビジネスのあらゆる場面で活かされています。
営業マンとして成長する道のりは決して楽ではありませんが、自分の営業スタイルを確立し、小さな成功を積み重ねることで必ず成果は出ます。このブログが、不動産営業マンとして日々奮闘している方の力になれば幸いです。
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